午前三時の雨は冷た過ぎて、身体以上に心がひどく凍えて震えた。
『好きだと百回言ったら、それが愛になるのかな。』
任務の帰りに立ち寄った。いつものように。
人の家を訪問するには、間違っても選んではいけない非常識な時間だと、カカシ自身も分かっていたから、だから雨の中、イルカの部屋の窓をそっと眺めるだけ、じっと庭に立っていた。部屋は暗く静まっていて、そこにイルカの気配はあったけれど多分もうすっかり熟睡しているのだろう、カカシが気配を殺さず窓の外に立っていてもその部屋は、いつまで待っても暗いままだった。「イルカさんただいま」吐息だけでそう囁いて、雨がすっかりカカシの身体中の返り血を流しきった頃、身体は芯まで冷え切って、カカシはそっと踵を返した。イルカは多分気付いてはいなけれど、気付いていてもきっとこの窓は開かなかっただろう、カカシのためには。好きだ好きだと、今まであまりに何度も言い過ぎて、だからイルカはカカシの心をまったく信じてはくれていなかった。「おやすみイルカさん」動かす唇が凍えて震える。震える唇から吐き出された息も、雨に冷やされながら同じように震えて深夜の大気に溶けていった。恋とか愛とか、それがどういうものなのかカカシには分からなかったけれど、でもきっともうすぐ、このイルカを想う気持ちはきちんと形が固まって、そうしたら分かるかもしれない、とそう信じている。だから「好きだよイルカさん」とカカシはその言葉を今日も繰り返して、ひっそりと微笑んでイルカの家を後にした。カーテンの向こう、息を殺してイルカがそんなカカシのことをずっと伺っている事には、最後まで気付かなかった。
「あと28回」
カカシが去った窓の外を、カーテンをめくって眺めながらイルカはそっと呟いて笑った。
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ほとぼりは冷めたかしら、と、コメント欄再開します。
なにかありましたらどうぞ。
無料配布もないです。何も無かった2007年。申し訳ありません。
来年もカカイルは続きます。1月27日に東京シティ・2月3日カカイルオンリー・2月10日サナシマオンリーとイベント参加です。こっちではなんとしても新刊、というかサナシマは新刊出さないとなにも売るものが無いのです。
上3つは面丸さんと一緒参加です。
3月のJ庭では私個人で、合同誌参加をする予定です。オリジュネです。風呂がテーマです。
来年こそは、新刊ラッシュで。
冬コミは一日目と二日目にいます。携帯番号知っている人は呼び出してください。さすらっています。
今年のクリスマスは、イデミスギノのケーキを予約して食べました。
予約日の朝8時台に完売(お店の開店は10時)というありえない人気のケーキです。
弟が朝7時半から並んでくれました。
7000円するだけあって素晴らしく美味しかったです。
2種類買ったので14000円。
ケーキの情熱を傾けているのでこの金額でも私は出してしまうのですが、情熱を傾けていない人に話すと一様に、ありえないと言った表情をされます。
心外です。
既に来年のクリスマスケーキに、心は飛んでいます。どこのを買おうかな。